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ベーレンライター原典版29シューベルト アルペジョーネとピアノのためのソナタ4119010392

ベーレンライター原典版29シューベルト アルペジョーネとピアノのためのソナタ



この楽譜で演奏するのは難しいです。
原典版といってもスラーやデュナーミクなどに補筆の入った楽譜です。補筆の内容自体はかなり適切だと思いますが、アクセント記号などどれがオリジナルでどれが補筆なのか判別しずらい部分があります(オリジナルは太いフォントなのですが、ほとんど区別できない)。そもそもシューベルト自身の記譜がきちんとしていないところも多いですし、この楽譜を信用していいものか疑問が残ります。解説などもありませんので、この楽譜だけを頼りにしたら音楽的な演奏はできないと思います。(演奏者がイマジネーションをもって保管しないととても機械的な演奏になってしまいそう)

ピアノ伴奏譜にソロ楽器用の楽譜が付いています。ソロ楽器はチェロを想定しているようですが2オクターブ高く記譜されていて違和感があります。また伴奏譜は一般的な室内楽伴奏譜より小さめの音符で印刷されており、ちょっと見ずらいです。

以上まとめますと、CDを聞きながら勉強するための譜面としては使えると思いますが、実際に演奏するために使うとなるとちょっと厳しいかと思います。


冬の旅―24の象徴の森へ4487802288

冬の旅―24の象徴の森へ



「読み直し」は私にとって事件になった
先日のマーク・パドモアによる「冬の旅」(2008/10/9 トッパンホール)に衝撃を受けた。



冒頭の「おやすみ」から感情が揺すぶられる。絶望の果ての訣別。ところが、第2曲冒頭、風見鶏が風でまわる音をピアノががらがらと鳴らしたとたんに、「終わり」が出発点になっているという反義性に気づかされる。



後は、共同体や死後救済からの疎外感、安穏に過ごす俗世への侮蔑、世俗宗教への怒り、出血や失血の感覚、自殺願望、人格認知の喪失、多人格、多幸幻想…など人間のあらゆる狂気の連続なのだ。



失恋の旅路なんて尋常なものじゃない。



ピアノのクーパーもただものではない。曲冒頭の表象的な響きや擬態音でたちまちにしてそれぞれの曲の意味のすべてを予告する。特に最終曲「辻音楽師」のライアー(回し手琴)の響きのうつろで不気味なこと。宇宙の果てにまで来た感覚に慄然とした。



そのリサイタルのプログラムノート「読み直しの時代を迎えた『冬の旅』」が本書の著者によるものだった。おそらくこのリサイタルそのものの企画にも深く関わっておられるのだろう。本書を手にして、あの衝撃を存分に追体験し、その詩歌の文学的、音楽的修辞や意匠についての理解を一新した。面白くて止まらない。



古典的な美しい歌謡とロマン派の心理独白的なレシタティーヴォの混淆というこの歌曲集の伝統的受容のあり方が解体されてしまう。ロマン派やマーラー的虚無と漂泊をはるかに飛び越えて21世紀まで来てしまう。



…「読み直し」は私にとって事件になった。



自筆譜での解説には一長一短がある。一曲一曲ていねいにCDを聴いてみて、さらに譜面を傍らに置き、音を丹念に確認しながら読み進めることをお薦めする。


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